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揮毫(きごう)のふすま初公開「井月さんまつり」展示部門
2019年8月28日 第7回「千両千両井月さんまつり」(一社井上井月顕彰会、同まつり実行委員会主催、伊那市、市教育委員会共催)の展示部門「井月の名筆&書道展」が25日から、同市のいなっせ内市生涯学習センター2階ギャラリーで始まった。会場には、同市西箕輪大萱にある泉沢家と酒井家に伝わる松尾芭蕉の俳文・幻住庵記(げんじゅうあんのき)を井月がしたためたふすまや、市内15小学校の5年生の書道作品80点などを展示。イベント最終日の9月1日(日)まで開いている。
今回の「井月さんまつり」は「井月さんが生きた『夜明け前』の時代」がテーマ。島崎藤村の長編小説「夜明け前」を絡め、1858年ころから約30年間、伊那の地で暮らしたとされる井月が生きた幕末、伊那とも密接なつながりがあった木曽の時代状況を明らかにする。
展示では、昨年見つかった泉沢家に伝わる幻住庵記のふすまのほか、近所の酒井家で所蔵していた同様のふすまも初公開。「井月さんが西箕輪に来たという話はおぼろげに聞いていた。今後検証していく上でも重要な史料になるだろう」との声もある。
一方、小学生の書道は「井月さんのような文字が書けるように」と願いを込め展示した。展示は、期間中午前8時半〜午後5時、水曜定休。(写真は今回初めて公開された酒井家のふすま)