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日本童画大賞受賞作「トカゲのともだち」フレーベル館から発刊
2019年3月2日
第9回「武井武雄記念 日本童画大賞」(岡谷市、イルフ童画館主催)絵本部門で大賞を受けた、あさおようさん(沖縄県)の「トカゲのともだち」がフレーベル館から出版された。初めて同社が共催となり、大賞作品は世に出ることが約束されている中で栄誉に輝いた絵本で、イルフ童画館では「作家になりたいという皆さんがその足掛かりにと応募され、夢をかなえるお手伝いができたという意味でも一定の成果があった」と喜ぶ。
作品は、主人公のトカゲがたびたび自分の元を訪れる人間の男の子を「もう来るな」と追い返したところ、男の子が流す涙を見てその真意を考えるうち、本当に大切なことに気付く—という粗筋。審査は昨年1月にあり、あさおさんは全106点の中から選ばれた。
フレーベル館の発表によると、あさおさんにとって今作が初めての絵本出版。受賞後、編集者との話し合いなどを経て全ページを描き直した。出品時と比べ、絵はよりかわいらしくなった印象を受ける。
イルフ童画館は、ミュージアムショップで8日(金)ごろから取り扱いを始める予定。新年度で日本童画大賞は節目の第10回を迎え、今回もフレーベル館と共催、大賞作品は同社から出版するという同じ手法を踏襲する方針。「応募者の負担を減らしつつ、より還元できることを盛り込みながら一層準備に力を入れて開催したい」とする。
定価1300円(税別)。縦28センチ×横22センチで、全36ページ。問い合わせは同館(電24・3319)へ。
(写真は、発刊された「トカゲのともだち」)