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偉人の功績 歌響かせ継承  小口太郎生誕120年記念演奏会

2018年11月18日

HP小口太郎記念コン

偉人の功績 歌響かせ継承
小口太郎生誕120年記念演奏会

 湊村(現岡谷市湊)出身の小口太郎生誕120周年と、琵琶湖周航の歌100周年を記念したコンサートが17日、カノラホールであった。太郎の後輩や地元の合唱、演奏団体などが同曲に加え、元になったといわれる楽曲を織り交ぜながら多彩な演目を発表。郷土が生んだ偉人の功績を後世へつないでいく気持ちを歌や音色に乗せ、聴衆を楽しませた。
 幕開けは、太郎の後輩に当たる諏訪清陵高校の合唱部。旧制第三高校(現京都大学)の水上部時代に、琵琶湖周航の今津の宿で初めて披露したとされる琵琶湖周航の歌の原曲で新潟県出身の青年、吉田千秋が作った「ひつじぐさ」で豊かなハーモニーを響かせた。
 この後も物理学者としても才覚があった太郎の足跡を振り返りつつ、「アラカルト」としてマンドリンや琴、フルート、弦楽などさまざまな楽器を使って各団体が琵琶湖周航の歌を披露。湊小や岡谷南部中が出演したほか、県ゆかりの作詞、作曲者の楽曲を取り上げ、最後は出演者、来場者を含めた約850人が歌声を合わせた。
 コンサートは、関係団体などでつくる小口太郎生誕120周年記念事業実行委員会が主催。実行委の林新一郎委員長は、冒頭あいさつで「岡谷が生み、目標になる素晴らしい先輩に続き、後輩たちも成長していってくれたら」と期待し、同曲を歌う歌手の加藤登紀子さんも「この歌は人が自然の中で育まれ、細やかな人生をつづっていくことへの賛歌ではないか。恵まれた諏訪湖を大切にして」とビデオメッセージを寄せた。
 (写真=太郎の後輩に当たる諏訪清陵高合唱部は、琵琶湖周航の歌と同曲の原曲とされる「ひつじぐさ」を披露した)