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暑さに負けず泥しぶき 辰野でどろん田バレー
2018年7月23日
第20回「どろん田バレーボール日本大会」(同大会本部主催)が22日、辰野町川島渡戸の特設田んぼコートであった。県内外から56チーム約500人が参加。風光明媚(めいび)な里山を舞台に、選手は全身泥だらけになりながら、和気あいあいプレーを満喫していた。
田んぼの多面的な機能を活用し、山間地の農業を通した自然環境の体感、交流による地域振興などを目的とする。町観光協会や川島区、渡戸耕地、渡戸営農組合、本紙など市民新聞グループ(7紙)ほか後援。三和商会や信州豊南短期大学、JA上伊那辰野支所、BO—GAなどが協力している。
会場は約12アールの休耕田を活用。水田に4面分のはぞ足を組み、横棒に荒縄を張ってネットにした。試合は5人制の3セットラリーポイント10点マッチ。1チーム2試合はでき、ブロック予選と決勝トーナメントで上位を競った。
町内以外に長野市や富士見町など県内、愛知や宮城、埼玉、東京、三重といった全国各地から選手が集合。衣装もさまざまでキャラクターや道化師風、時代劇風など個性豊かな装いで試合に臨んだ。
足を取られたり、手元が滑ったりと田んぼならではの苦労の中、熱戦を展開。「泥がぬめぬめして面白い」「飛び込んで泥まみれになるのが醍醐味(だいごみ)」「非日常感が楽しい」とし、ハイタッチして喜ぶ姿や泥を掛け合う姿もあった。試合後は横川川で泥を落としてクールダウン。選手には運営委員会から豚汁の振る舞いもあった。
参加者からは「勝つのも大事だが、泥まみれになって水浴びするのが夏の楽しみの一つ」(町内、40歳代女性)「山々を見ながらのプレーは最高。地域の方々のもてなしもありがたい」(原村、40歳代男性)「田んぼに入る機会がなかったので、めちゃめちゃ楽しかった」(岐阜県、20歳代男性)などの声があった。
約60人の地域住民による運営委も進行や裏方などで大会を支えた。根橋護大会本部長(66)は「地域のみんなが一つになってつくっている。次に伝えるべきこともあるので、運営者に若い世代も入って続いてくれれば」。増田平大会長(71)は「(参加者が)遠くからも来てくれてうれしい。こうした形で地域の活性化になれば」と話していた。(泥の中で選手たちが果敢にプレーしていた)