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八ケ岳開山祭 夏山シーズン到来祝う
2018年6月4日
夏山シーズンの到来を告げる第64回八ケ岳開山祭が3日、南北八ケ岳の2会場であった。北会場の北横岳北峰(標高2480メートル)では、晴れ渡った空の下、多くの登山愛好者が集まり山の安全を祈るとともにシーズン到来を祝った。
頂上には老若男女約600人が集結。正午に行われた式典では、八ケ岳観光協会員が式辞を述べ、祭壇前で玉串奉てんなどの神事が営まれた。
来賓祝辞では、茅野署員が昨年八ケ岳で起きた山岳遭難件数(同署管内)が32件、死者8人と、同署ができた2002年以来最多だったことに触れ「引き返す勇気、諦める勇気を持って」と呼び掛けた。茅野山岳会の会員が遭難事故者を追悼の言葉を述べて献花。最後に全員で「雪山讃歌」を合唱した。
式典後は爽やかな風が吹き抜ける頂上で記念撮影をしたり、昼食を食べるなど思い思いに過ごした。参加者には高山植物イワセントウソウがデザインされたピンバッジと、赤岳神社のお札が配られた。
北横岳に40〜50回は登ったという参加者(68)=神奈川県川崎市=は「毎年高度順応をするのに良い山。来月には天狗岳に仲間たちと登る予定。天気良く、良いトレーニングになりました」と笑顔で話していた。
開山祭は1955年から開始。毎年6月第1日曜日に開かれていて、ちの観光まちづくり推進機構、八ケ岳観光協会、茅野山岳会が主催、赤岳神社総代会が協賛する。南会場は赤岳(標高2899メートル)で行われた。
(写真は、祭壇に献花する参加者=北横岳北峰)