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諏訪湖開き
2018年4月16日いざ 観光シーズンへ
湖や山 安全や盛況を祈願
桜の花びらが風に舞い、新緑の季節を迎えた諏訪盆地は15日、里では諏訪湖開き、山では大見山の開山祭があり、観光シーズンの幕開けを告げた。
「諏訪湖開き」
第59回諏訪湖開きが、諏訪、岡谷両市、下諏訪町の各会場で開かれた。諏訪市では、諏訪観光協会(佐久秀幸会長)や市の関係者ら約40人が湖畔のロイヤル桟橋に集い、神事や開湖のセレモニーをし、シーズン中の安全と盛況を祈願した。
神事では、手長、八剱両神社の宮坂清宮司が祝詞を上げ、参列者の代表が玉串をささげた。佐久会長は「ことしは湖上花火大会が70回の節目を迎える。湖周の観光協会と一緒に、全国から多くの観光客を誘致したい」とあいさつ。金子ゆかり市長も「ことしは御神渡(おみわた)りも出現し、良いことが重なる予感がする。多くの人に来てもらえるよう、力を合わせていきたい」と言葉を寄せた。
セレモニーでは、下諏訪町の青木悟町長に一日船長を委嘱し、制服と遊覧船の鍵を託した。青木船長は「『雨降って地固まる』という言葉があるが、諏訪湖では『雨降って水清まる』。2市1町で連携を深め、観光資源としてしっかりと活用していきたい」と述べ、佐久会長と共にテープカットに臨んだ。
恒例の遊覧船の無料乗船会では、先着300人に「すわん」と「竜宮丸」の乗船券が配られた。あいにくの雨となったが、多くの家族連れが列を作り、好みの遊覧船に乗って湖上遊覧に繰り出した。
「大見山開山祭」
諏訪市と下諏訪町にまたがる大見山では、第8回開山祭が南峰(標高1365㍍)の頂上で行われた。あいにくの雨にもかかわらず愛好者ら約20人が参加。諏訪の平らを望むことはできなかったが、シーズン到来を喜びながら登山客の安全を祈願した。
諏訪地域の登山愛好者らでつくる「諏訪・百名山に登る会」(島田良会長)が2011年、創立25周年事業でJR上諏訪駅を発着地点とするコースを考案し、登山道を整備した。翌年には下諏訪山岳会の協力も得て、下諏訪駅を発着点とした下諏訪町側ルートも整えた。
開山祭は整備を切っ掛けに毎年開いている。参加者は雨具姿で、諏訪市側と下諏訪町側から登山道の様子をチェックしながら登った。午前11時ころ南峰山頂で合流し、二礼二拍手一礼で祈願した。
登る会の島田会長(80)=諏訪市諏訪=は「大見山は諏訪が一望できるよい場所。四季を通じて大勢の人に登ってもらいたい」と期待した。
また、下諏訪山岳会の藤森正彦さん(66)=下諏訪町東豊=も「これからはレンゲツツジなどの花が見頃になる。ぜひ登って楽しんでほしい」と話していた。