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中山道に新たな休憩所 七曜星社蔵が完成

2018年3月31日

七曜蔵完成180330
 下諏訪町は中山道沿いの土蔵1棟を改修して、まち歩きの休憩所「七曜星社蔵(しちようせいしゃぐら)」を整備した。諏訪大社下社秋宮と春宮との行き来を促す施設として活用し、散策しやすい環境を更に構築する。30日、現地で青木悟町長ら町理事者が工事関係者の説明を受けて検収した。
 町は中山道を利用したまち歩きを推進していて、休憩所の機能を持たせた施設として伏見屋邸や今井邦子文学館を沿道に整備。蔵は2施設のほぼ中間に位置していて、観光動線をより明確にする役割も担わせる。
 木造2階建て敷地面積約16平方㍍。改修は持ち主の武藤工業諏訪工場(御田町)から寄贈されたのが切っ掛けで、傷んでいた外壁は復元する形で左官し、内部はワックスを塗るなどして美装した。事業費は1166万円。
 青木町長は「中山道の風情に合っている。多くの観光客に喜んでもらえる施設になった」と話した。
 土蔵は、同所で製糸工場を営んでいた井上善次郎さんが、1895(明治27)年に建てたとされる。井上さんなどが関わった出荷結社の社名が「七曜星社」だったことから、蔵の名称に付けた。
 内部には製糸に関わる写真や図の展示、諏訪湖博物館収蔵の繰糸機を設置する予定。博物館では「明治時代は製糸業が盛んだった。歴史に触れることができる施設になれば」と期待を寄せている。
 4月21日(土)のまち歩きイベント「三角八丁(ばっちょう)」に合わせて供用を始める予定で準備を進めていく。午前9時から午後5時まで自由に利用してもらう。
(写真は、完成した七曜星社蔵)