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諏訪理大公立化が正式決定

2017年11月25日

公立大設立認可

 阿部守一県知事は24日、公立大学法人公立諏訪東京理科大学の設立認可書を諏訪6市町村でつくる諏訪広域公立大学事務組合(組合長・柳平千代一茅野市長)に交付した。学校法人東京理科大学が文部科学省に申請していた大学設置者変更も同日認められ、諏訪東京理科大の来年4月公立化が正式に決まった。
 公立大学法人は新たな大学設置者として開学と同時に設立する。理事長には東京理科大出身で前アサヒグループ食品社長の唐澤範行さん(66)、学長には河村洋現学長(75)が就任予定。認可申請書は設置者変更が7月28日付、法人設立が9月21日付で、それぞれ文科省、県に提出されていた。
 設立認可書の交付式は県庁で開かれ、6市町村の代表と唐澤理事長予定者、河村学長予定者が出席。阿部知事は「県内に数少ない工学系の分野を担う大学。地域の産業と連携し、公立化を機に県内における高等教育の振興と社会への貢献に更に力を入れて」と期待を寄せ、柳平茅野市長は「全国各地から意欲ある学生に来てもらい、地元に定着してもらうため、企業や地域との連携を今まで以上に密にしていく」と決意をにじませた。
 短大から4年制に転換し2002年に開学した諏訪東京理科大は、少子化の影響などで06年度から入学者の定員割れが続き、存続に向けて公立化の検討に至った。大学、県、6市町村の代表者でつくる公立化等検討協議会が15年10月に発足し、あり方を協議してきた。
 公立大は現在の2学部4学科を工学部の機械電気工学科、情報応用工学科の1学部2学科に再編し、急速に発達する科学技術やグローバル化に対応できる人材の育成、新たな産業の創出による地域貢献などを目指す。入学者の定員は現在と同じ300人。(写真は公立大学法人の設立が決まり、大学の発展を誓う6市町村代表や理事長、学長予定者ら=県庁で)