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無病息災願いお舟担ぐ「おさんやり」
2017年8月17日
箕輪町南小河内区で16日、町無形文化財に指定されている盆の民俗行事「おさんやり」があった。心配された雨も昼すぎには上がり、白装束姿の約50人がお舟を担いで区内を巡航。心を一つに、一年間の無病息災を願った。
15、16両日に開いた同区の祭り「盆祭」の中心行事。200年以上もの間、受け継がれているとされ、厄よけ神事の意味合いにとどまらず、区民が一体となって取り組む交流の機会としても親しまれている。
お舟はカラマツやナラの木を使い、13日に製作。全長約10㍍、重さは約600㌔になるという。この日は旧消防団屯所近くのつじ「堂の前」を出発。道中で「よいそれ節」などを披露しながら、約2時間かけて巡った。
担ぎ手たちは掛け声を合わせてお舟を上下に揺らし、力強く進んだ。「ミニお舟」も登場し、子どもたちが伝統行事を体験。帰着後はお舟を壊し、木っ端などを一年間の厄よけ守りとして区民に配った。
巡航中は多くの地域住民がその姿を見守ったほか、区内にある移住体験住宅の利用者らの姿も。実行委員会会長は「ことしは初めて参加するという若い人など、新しい顔が多く、うれしかった。区民の絆を再確認できる祭りになった」と話した。
同区では本年度、町の地域総合活性化交付金を初めておさんやりに活用し、そろいのTシャツや白タオルを購入したほか、老朽化していたちょうちんを新調。ミニお舟も補修した。
(写真は、お舟を担ぎ区内を巡航する区民)