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フラッグフットボール活用し移住定住促進を 南箕輪村
2017年7月11日
南箕輪村は本年度から、子どもたちへの広がりが期待される「フラッグフットボール」を活用した村のPRと、移住定住の課題解決策に取り組む。村公式キャラクター「まっくん」をデザインした競技団体公認のボールを、メーカーと協力して製作し、村のふるさと納税の返礼品にする計画も。イベントや大会、パネルディスカッションなどを開催し、愛好家への村の知名度向上と交流人口の増加、「子育ての村」ブランド向上、転入者増加を目指していく。
村では今月、向こう3年間を計画期間とする村移住定住促進計画を策定し、この中に同競技を盛り込んだ。人口増の南箕輪は、既存住民と転入者の入り交じりが特徴で、子どもたちが個性を大切にしつつ力を合わせる同競技は、移住定住のシンボルになり得ると考えている。
同競技はアメリカンフットボールが起源で、タックルの代わりにプレーヤーの腰に付けた布を取ることから「フラッグ—」の名が付く。戦略性そのままに少人数・小スペース・安全にプレーできるという。2020年からの新学習指導要領で、小学校の運動種目としてサッカーなどと並び掲載される。
4月に着任した地域おこし協力隊員(37)は、仲間と共に日本フラッグフットボール協会を法人化。現在も、同協会事務局次長として関わる。同協力隊員によると、子どもたちを中心に人気が広がり、ボールの需要は大きい。市町村などキャラクターの公認球はこれまでなく、ユニークなデザインで村を知ってもらえる機会になる—と期待。「学校の備品予算は限られ、普及に向けた全国の教育現場への社会貢献になる」ともしている。
村のふるさと納税1万円以上の寄付に、ボール三つを贈る計画。広島県のボールメーカー「MIKASA(ミカサ)」の特製。「子育て日本一」や「南箕輪」の名前を入れる考えもある。まっくんボールを使ったイベントを大芝高原で開くなどし、来訪増も目指す。
地元の子どもへの定住促進では、「子どもの頃に親しんだものは忘れない」と小学生への愛着形成事業を展開。村内学校保育園にはボールを贈り、遊びや授業で使ってもらう。大芝高原まつりや芝フェス、べとリンピックなどでもプレーする。
村では「村の存在と、口コミが永続的に全国発信される仕組みをつくる必要がある。教育現場を中心に展開すれば、注目を集める可能性が高い」としている。
(写真は、製作を計画している、まっくんの顔をデザインしたボール)