NEWS
節目のクオーツ式腕時計発売 諏訪のデザイナー岡谷さん新作
2025年4月26日
諏訪市のデザイナー岡谷哲男さん(73)が手がけるオリジナルクオーツ式腕時計「TETSU」の第3弾が、5月3日(土=祝日)に発売する。時計のデザインに携わって50年という節目に、「気軽に身に着けられ、財産ではなく時間を知る道具として使ってもらいたい」との思いを込めた新作。光沢感や立体感にこだわり「時計本来の良さを感じる1本」に仕上げた。
新作のケースは縦46ミリ、横38ミリ、厚さ10.6ミリ。過去2作の円形から一新し、丸みを帯びた四角形「クッション型」を採用した。古くからある形で、柔らかさや懐かしさを感じられるという。文字盤は、黒色の下地にローズゴールドの略字と針でコントラストと光沢感を演出。全体として一体感を生み出すためベルトは茶色で統一した。
岡谷さんは静岡県出身。1975年に諏訪精工舎(現セイコーエプソン)に入社。2007年に独立して同市沖田町に事務所を構え、現在も時計をはじめ、工業製品やロゴなどさまざまなデザインを請け負う。「TETSU」シリーズは第1弾が19年、第2弾が21年に発売した。
諏訪に移り住み、時計のデザインを手がけた50年を振り返り「自分が諏訪に住み続ける理由の一つになっている」と岡谷さん。新作を作ることで「腕時計製造が盛んだった頃の雰囲気が失われつつある諏訪地域で、今でも時計を作っている人がいるということをアピールしたい」と話す。
限定100本で、1本3万5200円(税込み)。下諏訪町の観光施設「しもすわ今昔館おいでや」と時計サロン「時計企画工房SUWA」、安曇野市の時計専門店「時計屋復刻堂」などで取り扱う。(写真はオリジナル腕時計「TETSU」の新作を手にする岡谷さん)