NEWS

全ての柱を曳き建て 下社里曳きが閉幕

2016年5月17日

1ブロード用秋一

 下社里曳き最終日の16日は、春宮三と秋宮4本の建御柱が無事に終わった。4月の山出しも含め、氏子たちが熱く燃え、協力一致して作り上げた6日間が閉幕。全ての柱が天を指し「神の木」となった。
 この日最初に建御柱を完了させたのは、前日に冠落しを終えていた春三(下諏訪町一・六・七・九区)。午前9時40分ころに始め、まとまりのよい動きで約30分で曳き建てた。
 秋一(諏訪市上諏訪)、秋二(岡谷市湊・川岸・長地)、秋三(岡谷市旧市内全区)は午前8時すぎから、順に冠落し。秋二が約1時間半掛けてゆっくりと角度を上げて午後2時半に秋宮で最初の建御柱を終えた。
 秋二の建御柱完了とほぼ同じ時間には、幣拝殿を挟んで反対側で準備していた秋一の脇を、境内に曳き込まれた秋四が通過。秋一、二、四の氏子でごった返し、「コーレハ、サンノウエー」「よいさ、よいさ」と木やりや掛け声が境内全体に響いた。
 午後5時前、秋三は綱が枝などに絡まないよう慎重に建て終え、その30分後、秋一も鈴なりの男たちを乗せて垂直に。セレモニーの後は、立派に役目を果たした乗り手を仲間たちが迎え無事を喜んだ。
 しんがりの秋四(下諏訪町全町)は午前9時ころ魁町を出発して氏子らが地元の曳行を楽しんだ。建御柱では投光器に照らされた柱が闇夜に浮かび上がり、神秘的な雰囲気でフィナーレを飾った。
 諏訪地方観光連盟御柱祭観光情報センターのまとめによると、下社里曳き3日間の人出は、天候に恵まれたことから、前回2010年より1万2000人多い46万1000人に。下社里曳きとしては過去最高を記録した。
 まとめだと、14日は前回より8000人少ない13万8000人、15日は同2万人増の26万4000人、16日は前回と同じ5万9000人。
 好天に恵まれ、氏子は1万9000人多い6万1000人だったが、観光客の観覧制限が事前に周知されたことで、観衆は7000人少ない40万人だった。
 上社、下社の山出し、里曳きは、これで全日程を終えた。次回は2022(平成34)年に行われる。
(写真は、建御柱でゆっくりと頭をもたげる秋宮一)