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キックボクシング、オヤジ王座獲得 笠原さんと松木さん

2025年3月29日


 日本真武道機構峯心会に所属する選手2人が、アマチュアキックボクシング大会の「オヤジ王者」に輝いた。45歳以上を対象にしたトーナメントで優勝し、「この年齢からでも、まだまだ変わることができる。同年代の人たちも、諦めないでほしい」と、オヤジ世代にエールを送った。
 王座を獲得したのは、75キロミドル級の笠原健治さん(46)と、ヘビー級の松木光一さん(51)。会社の先輩後輩という2人は、1年半ほど前に誘われてキックボクシングを始めた。仕事の傍ら週に1回、諏訪市の拳司道場に通い、「何か形に残るものが欲しかった」(笠原さん)と大会への参加を決めた。
 大会は、仙台市のキックボクシングジムが主催する「2025DBSオヤジ王者決定トーナメント」で、23日に宮城県東松島市で開催された。1分30秒2ラウンド制でボディープロテクターを着用し、ミドル級、ヘビー級とも4選手によるトーナメントを行った。
 笠原さんはサッカー経験を生かしたローキックを武器に1回戦をKO勝利で飾り、決勝は判定勝ち。食事制限や有酸素運動など大会に向けた減量にも耐え、「人生で一番頑張った結果」と喜びをかみしめた。
 体重制限のないヘビー級に出場した松木さんは、パンチ主体の試合運びで1回戦をTKO勝利。決勝は接戦の末に判定勝ちし、「やっと終わったというのが率直な気持ち」と笑顔を見せた。
 キックボクシングを始めて「メンタル面が強くなった」と、2人は声をそろえた。笠原さんは次の大会でもタイトル獲得を目指すという。
 「50歳を過ぎて挑戦するのは、なかなかしんどい。試合の後、口の中が血の味しかしなくて、リングから降りることができないくらい全力を出し切った」と松木さん。それでも「年齢を言い訳にしたくない。まだまだ変わっていけると思う」と前を向いた。
(写真は、左からベルトを獲得した笠原さん、松木さん)