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春分の日「二つの太陽」本尊照らす 龍光山観音院

2025年3月21日


 岡谷市湊の龍光山観音院(通称・小坂観音院)で「春分の日」の20日、八ケ岳から昇る朝日と、諏訪湖面に反射した光の「二つの太陽」が同院の本尊、十一面観世音菩薩を照らした。檀徒会や地域住民のほか、市内外から訪れた約30人が、なかなか条件がそろわず、久しぶりとなった神秘的な光景を目に焼き付けた。
 雲が少なく、風が穏やかなどの条件がそろった「春分の日」と「秋分の日」に見られる現象。両日に合わせ、檀徒会が普段は閉じている格子戸を開いて、本尊を拝観できるよう「御開帳」する。
 この日は一瞬雲で太陽が隠れたものの、午前6時40分ころ、一筋の光が本尊を照らし出した。期待して待っていた参拝者は「心が洗われるよう」「簡単に見られないのがいい」と、貴重な光景を写真に納めたり、手を合わせたりしていた。
 自身も初めて見たという同会の花岡哲夫会長(70)=湊=は「多くの人に来てもらい、彼岸にしか見られない二つの太陽をみんなで共有できてうれしい」と話していた。
 (写真は、二つの太陽の光を浴びて輝く本尊)