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遺跡発掘を体感して 下諏訪町「矢の根や」で映像を公開 フィルム写真をデジタル化
2025年3月12日
下諏訪町は、昭和から平成にかけて行われた埋蔵文化財発掘調査の映像を作り11日、町星ケ塔ミュージアム「矢の根や」で公開を始めた。劣化が始まったフィルムの記録写真をデジタルデータ化したことに併せ、星ケ塔黒曜石原産地遺跡と、その他遺跡の2種類に分けて制作。発掘の過程が分かる記録を一般公開することで、町内に誇る歴史が掘り起こされる様子を体感し、理解を深めてもらう。
記録写真は調査の開始前から発掘までなどを細かに収めており、これまで町諏訪湖博物館・赤彦記念館の収蔵庫で保管してきた。経年により一部のフィルムで退色が始まったと同時に、扱い方が分かる職員も減少。半永久的に、誰もが活用できる資料として保管できる体制を整えようとデジタル化した。
映像制作と公開は、遺跡に関する学びの機会を広げようと企画。これまで講演会が主で日程や対象が限定的だった方法を見直し、矢の根やに43インチのモニターを二つ設置して開館中のいつでも誰もが学べるようにした。本年度、一連を「埋蔵文化財写真デジタル化事業」として事業費784万8千円で行った。
星ケ塔遺跡の映像では、1997〜2007年の調査で縄文時代前期の黒曜石採掘抗を発掘した様子を紹介。もう一つの映像では、昭和後期〜平成10年代の調査で発掘した殿村、武居、一ノ釜など旧石器から縄文時代までの遺跡5種類を公開している。いずれも5分程度で、文字の解説付き。概要を説明したパネルもそれぞれ展示した。
星ケ塔遺跡の調査をした産業振興課文化遺産活用係の宮坂清係長は「一般が見られない調査の映像化で、更に理解が深まるのではないか。地元の人にも観光客にも、遺物が出てくる過程を知ってほしい」と話している。
矢の根やは「しもすわ今昔館おいでや」内にあり、入館料は大人600円、小中学生300円。開館時間は午前9時〜午後5時(年中無休)。(写真は、発掘調査の映像を流す矢の根やの新たな一画)