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「かみかみ大使カミン」試作機完成 人形の声かけでよくかんで

2025年3月12日


 飯田短期大学(飯田市)生活科学学科生活科学専攻の安富和子特任教授が、県南信工科短期大学校(南箕輪村)と共同開発した子ども向け咀嚼(そしゃく)啓発人形の試作機が完成し、11日に南信工科短大でお披露目された。飯田短大公認の歯の形をした咀嚼啓発キャラクター「かみかみ大使カミン」の人形が左右に揺れながら音声で咀嚼を促し、よくかんで食べることの大切さを伝える装置という。
 以前、小中学校で養護教諭をしていた安富特任教授は、子どもたちの「飲み込めない」「かめない」といった咀嚼力の低下を問題視。これまで、食事中の咀嚼回数を可視化するセンサーを開発したり、学生と小学校などを訪問して啓発授業をしたりと、さまざまな啓発活動に取り組んできた。8年前から構想し、2023年11月に取りかかった啓発人形の開発もその一環。「給食の時間などで現場の教諭の代わりに声かけする装置が必要」と感じたことが開発の切っかけという。
 試作機は高さ20センチ、幅9センチ、奥行き13センチ。背面のスイッチを入れると人形がモーターで動く。同時に、あらかじめ録音した音声データが前面に内蔵されたスピーカーから再生され、試作機にはかむタイミングを合わせられるよう「かみかみ」などといった声を収めた。意識を継続させるために注意を促すベルも取り付けた。
 安富特任教授は「8年間の思いが形になってうれしい。商品化できれば多くの子どもたちに使ってもらいたい」と展望。依頼を受けて製造を担った南信工科短大電気システム学科講師の南澤壮和さんは「試行錯誤だったが、子どもたちが親しんでくれたら」と期待する。
 試作機は、今月中に飯田市内の保育園や小学校で実際に運用してもらい、現場の意見を参考に改良を加えるという。
(写真は、人形を手にする安富特任教授㊨と南澤さん)