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上野大根のたくあん漬け 諏訪市の加工所で箱詰め作業
2025年3月5日
「信州の伝統野菜」に認定される上野大根「諏訪湖姫」のたくあん漬けの箱詰め作業が4日、諏訪市豊田上野の加工所であった。上野大根加工組合(笠原正夫組合長、8軒12人)が、昨秋から熟成させた漬物は全て予約注文。5日にJA信州諏訪へ出荷するほか、郵送で発送する。「歯応え十分」と生産者お墨付きの漬物が食卓へ届く。
昨秋収穫した大根は、1週間から10日程度の天日干しで水分を3割ほど抜き、米ぬか、塩と風味付けのナスの葉、柿の皮などを入れて11月下旬に漬けた。その後、重しで水の調整をして熟成させてきた。
四半世紀前には5万5千本を漬けた時もあった。80歳代が約半分を占めるなど組合員の高齢化から、作業量も実情に見合ったものへ転換。作付面積減少に伴い、昨季から漬け込み本数も1万本を下回った。今季は約5500本がJA信州諏訪や郵送分、約1600本が加工所での引き渡し分になる。
箱詰めには10人余が当たった。箱の中にビニール袋を入れたり、ぬか床から漬物を出して箱に詰めたり、箱に封をする作業を分担した。笠原組合長(74)は「上野大根の持ち味である、歯応えある漬物に仕上がった」と満足そうに話した。
加工所での予約者への引き渡しは9日(日)午前9時から。「諏訪湖姫」を氷砂糖、酢、しょう油で漬けた「和っこ漬」(330グラム、600円)などの漬物類などは、予約者でなくても販売する。
(写真は、熟成されたたくあん漬けを箱に詰める組合員たち)