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越冬?ツバメ 諏訪地域で初確認
2024年12月17日
本格的な冬の寒さを迎える中、岡谷市の釜口水門付近で夏鳥のツバメが飛び交い、湖畔でワカサギ釣りをする人たちを驚かせている。ツバメが確認されたのは13日午前。付近を通行中の日本野鳥の会会員の林正敏さん(80)が目撃した。当日朝の諏訪地方の最低気温は氷点下5度。厳しい寒気の中でもツバメは川面や上空をスイスイと飛び回っていた。16日は確認できなかったものの、15日までは観察できたという。
季節外れのツバメは2羽。林さんによると、「この時期にも浮遊する小さな虫がいるとみえ、空中で餌を捕る姿が観察できた」という。ツバメは4月ごろに東南アジアから渡来し9月末には南方に帰る渡り鳥。「県内では2021年に中川村のショッピングセンターで、23年には長野市の住宅で、ともに12月の繁殖が確認されている。12月中旬に諏訪地方で確認されたのは初めてではないか」と話す。
林さんは「2羽のツバメがペアかどうかは分からないが、同市内のどこかで営巣している可能性も残されている」とし、この時期にツバメが確認されたことについて「温暖化の影響かは分からないが、今後の事例や渡来期の早まりなどデータの蓄積が必要になってきた」と話している。
(写真は、釜口水門付近を飛び回るツバメ=林正敏さん提供)