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地蜂の巣ずっしりと コンテストで重さ競う
2024年11月5日
地中から掘り出して育てた地蜂(クロスズメバチ)の巣の重さを競うコンテストが4日、伊那市の農業公園みはらしファームで開かれた。伊那谷の伝統文化「蜂追い」を後世に伝えようと活動する市地蜂愛好家が主催し、27回目。会員21人が、自宅や近くの山で育てた約30個を出品した。
駒ケ根市の吉村昇さん(77)が4.21キロの巣を持ち込み、2度目の優勝。自宅の庭に専用巣箱を置いて飼育した。ことしは猛暑の影響を受け、巣が小さくなる傾向だったが、「日陰を作り、涼しい環境を整えたのがうまくいった。イカやアジ、オリゴ糖などの餌をしっかり与えたのも良かった」と話した。
会場には、何層にもなった巣がずらりと並んだ。入会して4年目の女性(37)=箕輪町=は「大きく育たず残念だったけれど、巣を育てるのは楽しい」、一緒に世話をした娘(9)は「蜂はかわいいし、食べてもおいしい」と笑顔だった。
同会には上伊那地域の45人が所属。新規会員の加入促進も狙いに、蜂追いを体験する大会を毎年開く。山口政幸会長(75)=伊那市=は「追う楽しみ、育てる楽しみ、見る楽しみ、食べる楽しみと四つの楽しみがある。地域の食文化の継承に向け、仲間を増やしていきたい」としていた。
入賞は次の皆さん。
▽優勝=吉村昇さん(駒ケ根市)4.21キロ ▽準優勝=栗林秀吉さん(伊那市)2.96キロ▽3位=山口政幸さん(同)2.85キロ▽4位=青木英典さん(同)2.64キロ▽5位=山口広登さん(同)2.55キロ
(写真は、優勝した吉村さん㊥と準優勝の栗林さん㊧、3位の山口会長)