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内視鏡のぞき「体の中見えた」長野オリンパス 辰野中で出前授業
2024年10月17日
辰野中学校で16日、オリンパス(東京都)のグループ会社、医療内視鏡製造などの長野オリンパス(北大出)の出前授業があった。地域の企業を知ってもらおうと、2年生約130人を対象に初めて企画。生徒たちは内視鏡について説明を受けたり、操作体験をしたりして関心を寄せた。
社員が講師を務め、内視鏡は胃や大腸のがんをはじめとする消化管の病気の早期発見や治療のために使われていると紹介。1949年に日本の医師から依頼を受けて開発に着手したといい、患者の負担を減らすため「部品の小型化や軟らかい部品の採用などの工夫を凝らした」と伝えた。
操作体験は人体模型を使い、口から細長い管を通した。先端のビデオカメラの映像をリアルタイムで映すモニターを見ながら入れていき、胃まで到達すると、カメラの向きを動かしてポリープを探した。医療現場では、管の中に専用の処置具を通してポリープを削除していることも学んだ。
出前授業は、保健体育のがん教育にも位置付けて企画した。生徒は「お医者さんの力だけで病気の治療ができていると思っていたけれど、機能がたくさんある医療機器によってサポートを受けていることが分かった」と話した。
同社の担当者は「授業や体験を通じて地元の企業や内視鏡、医療現場について詳しくなってもらえたと思う。これからの進路選択の参考にもなればうれしい」とした。
(写真は、社員のサポートを受けながら内視鏡の操作体験をする生徒)