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ブロックの桜咲く 上農高生徒が春日公園噴水跡地を舗装

2024年9月4日


 上伊那農業高校(南箕輪村)コミュニティデザイン科里山コースの生徒が3年がかりで取り組んだ、伊那市の春日公園噴水跡地を野外コンサート会場にリニューアルする舗装作業が完了した。ブロックを隙間なく並べる「インターロッキング」で、桜を表現したのが特徴。生徒のアイデアで生まれ変わった。
 作業面積は2022年度が200平方メートル、23年度が170平方メートル、本年度が180平方メートルで、計550平方メートル。桜は同市の高遠城址(じょうし)公園のタカトオコヒガンザクラをモチーフに、ピンクや茶など4色のブロックを使ってデザインした。
 作業は次世代を担う若者に向けて工業、農業高校生対象に建設業への理解拡大などを目的にする県の「建設技術実践プロジェクト」の一環で、県や市などが企画。生徒との交流を狙いに、上伊那地域の建設業でつくる県建設業協会伊那支部の協力で進めた。
 本年度最後の作業日だった8月26日は、生徒約20人が訪れた。ハンマーなどでたたいて、段差ができないように位置を調整しながら整備。最後は、事前に用意した名前やイニシャル入りの自作ブロックを一つずつ敷き詰めて記念とし、完成を喜んだ。
 生徒の一人は「最初は大変で難しかったが、みんなで協力してできた。仕事の技術にも感銘を受けた。将来の選択肢の一つに考えたい」と話し、ほかの生徒は「達成感が得られた。将来の仕事に生かせる、いい体験ができた」と話した。
 県などはコンサート会場のほか、地域住民が憩える場所として利用したい考え。来年度以降は木製のステージの設置を視野に入れ、引き続き整備していく計画だ。
 県伊那建設事務所の担当者は「生徒たちは限られた時間で手際よく協力しながら作業していた。建設業の仕事体験だけでなく、現場で働く大人たちと交流することもできた。将来の進路選択に役立ててほしい」としていた。(写真は完成したインターロッキング舗装。ブロックの色を使い分け、桜の幹や花びらをデザインした)