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春蚕の繭作り開始 三沢区民農園 来月上旬出荷へ

2024年6月28日


 養蚕に取り組む三沢区民農園がことしも、川岸上の蚕室で春蚕を飼育している。繭を作らせるための蚕具「蔟(まぶし)」へ移す「上蔟(じょうぞく)」を既に終え、27日には農園のメンバーら約10人が、床に落ちたり、繭を作ろうとしなかったりする蚕を別の蔟に入れる作業に取り組んだ。7月上旬には、宮坂製糸所(郷田)へ全ての繭を出荷する。
 6月4日に「春嶺×鐘月(しゅんれいしょうげつ)」という品種の飼育を開始。26日午後に蚕が糸を吐き出し、同日にボランティアや「シルクおかや次世代担い手育成プログラム」の参加者、市職員らを含む約20人が、飼育枠から取り出す作業を進め、夜には移した蔟を蚕室内につるした。
 27日はつるされた蔟の様子を見て、格子状の部屋の中に入らない蚕も引き剥がして回収。組み立てて床に置いた別の蔟に移していった。この日を含めて2、3日ほど同じ作業に取り組むという。
 中心になって取り組む区民農園の関係者(62)は「ことしは雨が少なく、蚕室に湿気がこもらなかったためか、死んだり弱ったりする蚕が少ない」とし、「昨年よりも繭の質が良く、量も多くなれば」と期待する。
 (蚕が繭を作るための蔟が並ぶ蚕室=27日)