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手製かるたで回想法 県福祉大介護福祉学科

2024年6月22日


 県福祉大学校(諏訪市清水)の介護福祉学科は20日、「回想法の実践公開講座」を同校で開き、学生17人が作った歌手を札にしたオリジナルかるたを実践したり、レコードコンサートを開いたりした。参加した50歳代から80歳代の地域住民20人余りもかるたを囲み、それぞれの歌手にまつわる思い出話が止まらなかった。
 かるたは、時代、時代に活躍した歌手に特化したのが特徴。学生たちはインターネットを通じて昭和時代を中心に調べ、人気のあった歌手の代表曲や経歴を読み札に、それぞれの歌手を手描きのイラストで取り札にして60枚を完成させた。
 登場するのは、美空ひばり、村田英雄、橋幸夫、都はるみら大御所。時代を下って、西城秀樹、山口百恵、キャンディーズ、サザンオールスターズ…。学生たちの聴くYOASOBIなども少し加えた。
 午前の部には来校した高齢者を交え、グループに分かれて楽しんだ。学生の一人(20)は「お年寄りの皆さん、生き生きとして歌手についての知識を次々に出してくれた」と手応えに満足。別の学生(20)も「ほとんど知っている歌手でなかったので、描いて似ていないなと思ったが、プチ情報山盛りで話してくれた」と喜んだ。
 午後のレコードコンサートでは、学生が父母や祖父母から聞き取った曲にまつわるコメントを紹介しながら進行。2カ月に1度、市内でレコードコンサートを開く「みづうみの風実行委員」のメンバーも、それぞれの歌についての解説を加えた。名古屋柳城女子大学総合企画部部長、制野司さんが実践についてまとめた。
 同学科では今後、認知症カフェの訪問も予定し、これらの成果を9月から始まる施設実習に生かしていく。
(写真は、学生たちが作ったかるた)