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武井武雄の初公開作品も イルフ童画館で生誕130年記念展
2024年5月2日
イルフ童画館で、企画展「武井武雄生誕130年記念新コレクション展」が開かれている。岡谷市出身の童画家、武井武雄作品の収蔵、展示を中心とする美術館として開館した同館が2022、23年度に新たに寄贈、寄託された絵雑誌などの原画、びょうぶ、刊本作品などの一部を初公開。生誕から130年たっても色あせない魅力を発信している。6月17日(月)まで。
会場には小学館(東京都千代田区)が新たに発見し、同館に寄贈した武井作品「赤ノッポ青ノッポ」や「かくれみの」などの原画を展示。子どもたちが興味を持ち、絵だけで物語が分かるように描いたことを間近に見て感じられる。武井の人柄をうかがい知れる草稿やはがき、手紙などの資料も並ぶほか、武井と共に日本童画家協会を結成した林義雄、黒崎義介らの原画もある。
同館学芸員は「武井は童画だけでなく、版画、刊本作品などさまざまに制作していた。今回は幅広い作品を寄贈、寄託していただいたので、武井がどんなものを作って、どういうものをどういう気持ちで描いたのか絵の中から感じ取ってもらえれば」と話す。
第2企画展示室では絵本「かいじゅうたちのいるところ」で知られる「モーリス・センダック展」を同時開催。原画などの貴重な資料を展示している。
開館は午前9時〜午後6時。水曜休館。問い合わせは同館(電0266・24・3319)へ。
(写真は、鮮やかな色彩で工夫を凝らして描かれた武井作品などが並ぶ会場)