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アトムと諏訪大社 手塚治虫が金刺一族子孫の縁でマンホールを製作 下諏訪町

2024年2月6日


 下諏訪町は、2種類の新たなデザインマンホールふたを作った。漫画家でアニメーション作家の手塚治虫(1928〜89年)が、諏訪大社下社の大祝(おおほうり)を務めた金刺一族の子孫に当たる縁から、代表作「鉄腕アトム」と下社をコラボレーションさせた。21日(水)、大社通りの八幡坂高札ひろばと、おんばしら館よいさに1枚ずつ設置する。
 町によると手塚は、鎌倉時代の神職、大祝だった金刺盛澄の弟、手塚太郎(金刺光盛)の子孫。マンホールふたの製作は2022年、諏訪大社御柱祭にちなんで大社が手塚プロダクション(東京都新宿区)と連携して縁起物にキャラクターを採用したのを機に、宮坂徹町長が発案。町ゆかりのデザインで下水道事業への理解を深め、まち歩き促進につなげることを狙ったという。
 デザインはふたの製造会社に委託し、同プロダクションが監修した。1枚は秋宮幣拝殿と主人公の「アトム」と「お茶の水博士」を描き、高札ひろばの公衆トイレ前に設置予定。もう1枚は春宮境内とアトムを描き、よいさのあずまや前に置く。それぞれ2枚ずつ製作しており、残りの各1枚は5日、町役場1階に展示した。
 大きさはいずれも直径60㌢、重さ47㌔で、事業費は制作費や著作権使用料などを含めて190万1900円。観光客などに人気なマンホールカードも作る予定で、新年度に配れるよう発行元に申請しているという。
 同日の定例記者会見と町議会全員協議会で、宮坂町長は「手塚氏の先祖とのご縁、手塚氏のキャラクターが象徴的ないいマンホールふたができた。下水道との身近な接点であるふたを通じ、下水道への理解と関心を深めてほしい。住民や観光客に楽しんでもらいたい」と話した。
 町がデザインマンホールを作るのは、桜とツツジ、木落しの絵に続いて3回目。これで計4種類となった。(写真は、諏訪大社下社と鉄腕アトムを描いたマンホール)