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上る炎に願い託す—みはらしで「せいの神」—

2024年1月30日


 伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで28日、小正月の名物行事「せいの神」があった。南信地域で最大級とされるどんど焼きで、地域から寄せられた正月飾りを積んで高さ13メートルのやぐらを用意し、代表者が一斉に点火。火は一気に燃え広がり、訪れた人は炎に無病息災の願いを託した。
 大勢が訪れて、やぐらを囲むように見守った。火の勢いが増すと、子どもたちは迫力ある様子に興奮気味で、やぐらの竹が破裂すると驚きの声も。スマホやカメラで写真に収める人の姿も目立った。勢いが収まると、係員が、おきをあちこちに置き、親子らは持参したり、会場で購入したりした餅を焼いた。
 名称は「歳神様(さいのかみさま)」がなまったとされる。毎年、地元の羽広区と合同で取り組んでおり、天候不順だったため1週間延期して実施した。同園運営会議の唐澤政喜議長(64)は「去年は夏の猛暑、秋の干ばつで農作物を栽培するのに大変だった。穏やかな一年になれば」と願っていた。
(写真は、せいの神のやぐらに燃え広がる炎)