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箕輪南小と東小 水槽でアマゴ飼育 生命の尊さ学ぶ

2023年12月5日


 箕輪南小学校の4年生19人と、箕輪東小学校の2年生24人が、校内の水槽でアマゴを育てている。天竜川漁業協同組合第2区支部(箕輪町)から11月に受精卵の提供を受け、飼育を開始した。来年2月ごろ箕輪ダム下流の沢川に稚魚を放流する予定で、児童たちは生命の尊さを学びながら世話を続けている。
 南小の4年生は昨年度、同漁協から200粒のイワナの卵を譲り受け、学校の水槽で飼育。ことし初めにふ化し、5月までの2回、沢川に放流した。「引き続いて育てたい」と同支部に依頼し、500粒のアマゴの卵を提供してもらった。
 以前使用していたろ過器が付いた水槽を教室の廊下に置き、卵を入れたところ11月下旬までにふ化。現在は3センチほどの稚魚が元気に育っている。児童たちは毎日、餌を与えたり、観察記録を付けたりして面倒を見ている。
 児童(9)は「卵から魚になったけど、水槽の底にいてあまり動かない。みんなで協力して世話を続け、大きく育ったらまた川に放したい」と話していた。
 東小の2年生は、校内にある「ひょうたん池」を生活科の授業で管理し、生き物の命の大切さを学んでいる。漁協からの卵提供の打診を学習の一環として受け入れ、11月に水槽やろ過器を借りて教室の廊下で飼育を始めた。
 譲り受けた際は大半が卵からかえっていた状況で、現在は稚魚が水槽の底に集まって過ごしている。児童たちは毎朝、すりつぶした金魚の餌を与え、当番が水温や体長などを記録。体の色や動きの様子なども注意深く観察し、成長を見守っている。
 児童(8)は「世話はそんなに大変じゃない。前より大きくなってきた。動くところを見ていると、面白い。早く大きくなれば」と期待していた。
 第2区支部長(71)=北小河内=は「来年1月ごろになると、盛んに動くようになる。10度以下の水温が最適で水の管理が難しいが、一生懸命世話をして大きく育ててほしい」と話している。(写真は、水槽の底でじっとするアマゴの稚魚を観察する東小の2年生)