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駅周辺の道路空間活用へ社会実験 諏訪市の末広通りで
2023年9月19日
諏訪市は18日、JR上諏訪駅周辺の道路空間を活用する社会実験「上諏訪エリアチャレンジ VOL.1@末広通り」を行った。歩いて楽しめるまちづくりを目指し、駅近くの商店街約140メートルを歩行者天国にして遊び場や交流スペースを設置。来場者アンケートを通じて、行き交う人の変化や道路空間の使い方を確かめた。
公民共同で駅周辺の将来像を共有する「上諏訪駅周辺まちなか未来ビジョン」が3月に策定された。末広周辺は「ウオーカブルゾーン」と位置づけ、自動車優先の交通を見直し、散策や食べ歩きが楽しめる空間づくりを進めるとした。
社会実験は、諏訪圏青年会議所(JC)主催の「諏訪圏フォーラム2023」との同時開催。末広通りを車両通行止めにして、子どもの遊び場を設けたり、キッチンカーを並べたりして商店街のにぎわいを創出した。
「エキまちカイギ(上諏訪駅周辺の未来のまちづくりを楽しむ会議)」メンバーは地元の温泉をテーマに出展。手ぬぐいの絵付け体験や酒かす入りせっけんを作るワークショップを行った。
また「文化の場づくりを目標に何かやってみるチーム(ブンカバ)」は「上諏訪思い出映画」と題したブースを用意。かつて末広にあった映画館の思い出やエピソードを集め、これからの文化の拠点づくりに向けて希望を聞いた。
企画した菓子を販売した諏訪実業高校2年の伊藤美礼さん(16)=茅野市=は「いつも通学するときは人が少ないイメージだけれど、歩行者天国でにぎわっていて、昔の商店街の雰囲気を感じる。学生としては、歩いて遊びに行ける場所が近くにあればうれしい」と話していた。
市は会場で聞き取り調査とシールアンケートを実施した。来場者の傾向を把握し、今後のまちづくりに生かすという。
(写真は、末広駐車場に人工芝を敷き、自由に楽しめるようにした「遊び場ゾーン」)