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岡谷エコーRCが中アのライチョウ復活支援へ

2023年9月2日

*うえぶエコ
 岡谷エコーロータリークラブ(RC)は、来年迎える創立35周年記念事業の先行企画として、国が中央アルプスで進めるライチョウの復活事業を支援する。小学生向けに長年続ける自然体験事業「自然の玉手箱」の参加者と共に9日(土)、現地を訪ねて保護活動に当たる団体に支援金を贈るほか、標高約2800メートルに位置する千畳敷の「乗越浄土」まで登り、県鳥でもある希少な鳥が生息する自然環境を体感してくる。河西明会長(59)は「気候変動に伴い、さまざまな問題がある中で次代を担う子どもたちに自然や、生き物を守る大切さを改めて実感してほしい」と願う。
 同クラブは「地球のために何かしたい」をテーマに掲げ、奉仕活動などを実施。気候変動で生態系が脅かされる現状を受け、「クラブの趣旨にも合致する」として社会奉仕委員会(丸茂仁志委員長)が担当となってライチョウ復活事業の支援を決めた。当日は会員とその家族、自然の玉手箱に参加する川岸小学校の4〜6年生約30人、教職員ら計80人ほどがロープウエーで千畳敷カールまで行き、保護団体に支援金20万円を贈る。そこから乗越浄土まで往復登山し、周辺を散策する。
 1日には、同校で4〜6年生約150人を対象に事前学習を実施。環境省信越自然環境事務所野生生物課の生息地保護連携専門官・小林篤さんがライチョウが絶滅したと思われた中アで2018年に雌の個体が発見されたのを機に復活事業が始まったことなどを紹介し、「山の上と、皆さんが住む場所の環境はつながっている。友達と同じように、地球にも優しくして」などと呼びかけた。
 5年の椎名陽香さん(10)は「エアコンを使わず、なるべく窓を開けるなどライチョウや地球に優しい生活を心がけたい」と話した。
(写真は、事前学習に先立つあいさつで事業に込めた思いを話す河西会長=1日、川岸小で)