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塩嶺王城マラソンは終了〜初期中山道楽しむ別事業へ〜
2023年6月10日
岡谷、塩尻、辰野の3市町でつくる塩嶺王城観光開発協議会は8日、岡谷市役所で本年度総会を開き、1999年から続く「塩嶺王城パークラインマラソン大会」の歴史に幕を下ろし、本年度から新たに「初期中山道」の道筋を楽しむウオーキングとサイクリングツアーを実施することを決めた。「塩嶺王城アクティビティ事業」として続け、改良を重ねながら周辺地域の魅力を発信するイベントに育てていく。
大会は、塩嶺王城県立公園周辺をコースとし、当初は10マイルを走ったが、2013年からはハーフマラソン(21.0975㌔)に改め、豊かな自然と標高1000㍍級、最大高低差は約300㍍という過酷さから「県屈指の耐久山岳マラソン」をうたってきた。
廃止の理由について事務局の岡谷市商業観光課は、「コロナ禍での観光に対する価値観の変化や、多様化するニーズへの対応が求められている」と説明。大会が20年から3大会連続で中止になったことも踏まえ、「事業内容を見直すことで、これまでとは違う視点で塩嶺王城の魅力を発信していく」とした。
新たにスタートするアクティビティ事業では、岡谷方面から三沢—小野峠—牛首峠を越えて桜沢に通じる初期中山道を取り上げ、行程約10㌔のウオーキングと約20㌔のサイクリングの2種類のガイド付きツアーを9月下旬〜10月中旬に計画。幅広い年代をターゲットに情報発信し、3市町の観光誘致にもつなげる狙い。更に、周辺の観光施設を取り上げたチラシやパンフレットを作成し、通年で情報発信にも取り組む。同事業の予算には146万9000円を盛った。
総会では、昨年度の事業と会計報告、本年度事業と予算も承認。会長の今井竜五岡谷市長は「人の考え方、行動にも変化が起きている。今後も2市1町の連携を、より強化して広域観光を推進したい」とあいさつした。
(写真は、一斉にスタートするハーフマラソンの部=2019年5月26日)