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地元唐辛子を栽培 高遠中が商品化構想も
2023年6月7日
伊那市高遠中学校は、旧高遠町で古くから栽培されてきた在来唐辛子を校内の畑で育て始めた。2、3年生が取り組み、生産者らでつくる「高遠在来とうがらし保存会」の協力を得て、ゆくゆくは商品化もする構想。既に保存会から譲り受けた苗60株を定植し、8月中旬からを見込む収穫へ世話していく。
在来種は「高遠てんとうなんばん」と「芝平なんばん」の2品種。2020年に県の「信州の伝統野菜」に選定され、高遠中は芝平なんばんの提供を受けた。総合学習で野菜を育ててきた中、保存会事務局で同校地域コーディネーターと学校が「高遠らしいものを」と企画した。
収穫した唐辛子は、地元のスーパーに出荷することを検討。高遠町の高遠城址(じょうし)公園の観桜期へ、生徒としてできることを考える2年生の総合学習の中で、商品化など今後の方向性を話し合っていくという。既に高遠唐辛子を活用した商品化に取り組む高遠高校との連携も思い描いている。
5日午後に定植作業があり、生徒約80人が作業。県上伊那農業農村支援センター職員に教わりながら、丁寧に植えて水をやった。3年の生徒(14)は「地元の唐辛子があることは知らなかった。無駄にしないように大切に育てて、何かに加工して発信できれば」と話した。
同校地域コーディネーターは「地元の伝統野菜を育てるだけでなく、加工したり、販売したりすることで生徒が地域とつながる切っかけにしてほしい。地元に宝の山があると知って、将来は地域を盛り上げるような仕事に就いてもらえれば」と期待している。(写真は芝平なんばんの苗を植える生徒=5日午後)