NEWS
毛利、共田氏が当選 合区以降初の無投票
2023年4月1日
任期満了に伴う県議選岡谷市・下諏訪町区(定数2)は31日告示され、共産党現職の毛利栄子氏(71)=岡谷市今井=と、自民党現職の共田武史氏(50)=岡谷市堀ノ内=以外に立候補の届け出はなく、2007年の合区以降、初となる無投票で両氏の再選が決まった。これまで、現職が涙をのむ激戦が繰り広げられてきた選挙区だけに、両陣営とも「何が起こるか分からない」と気を引き締め、1日限りの選挙戦を戦い抜いて喜びに浸った。
毛利氏は昨年8月、「県議団の議席を増やし、県政のチェック機能、政策提言を果たす」として名乗り。岡谷市本町の事務所近くで行った出発式で、支持者ら約60人を前に第一声。国の動向に触れつつ、今回の戦いを「暮らしと平和が懸かった本当に大切な選挙」と強調し、18歳までの医療費完全無償化、学校給食費無料化などの政策を挙げつつ「5度、県議会に押し上げてほしい」と呼びかけた。
共田氏は、昨年月に立候補を表明。この日は、岡谷市長地権現町のライフプラザマリオ駐車場で開かれた出陣式に臨み、支援者ら約170人と共に必勝を祈願した。「諏訪地域で生まれた文化、産業、歴史を紡ぎ、諏訪湖を活用することで世界にも負けないハイブランドな都市になると信じている。今こそ政治家が夢を語らなければならない。全力で、命懸けで戦う」と第一声を上げた。
その後は両候補とも遊説に出て、車両や沿道、街頭から自身の政策や考えを訴えた。
毛利氏は、届け出が締め切られる午後5時前に岡谷市本町の事務所へ。再選の知らせが入ると、集まっていた支持者や選対幹部らと握手したり、抱き合ったりしながら喜びを分かち合った。
選対の笠原征三郎本部長は、あいさつで「昨年8月の表明以降、皆さんが頑張ってくれ、結果に結び付いた」と頭を下げた。
市議選、国政を含め通算11度目の選挙で初の無投票となった毛利氏は「政策を訴える機会がなくなり残念だが、期待の表れとも捉えている」とし、「暮らしは苦しく、平和への危機感など皆さんの悲鳴のような声に応えてしっかり提案、きっぱり指摘し、新しい県議会の中でそれが実を結ぶよう全力を挙げていく」と力を込めた。
共田氏は午後6時過ぎ、無投票当選を受けて予定していた開所式を「当選報告会」に切り替え、支持者らの拍手に迎えられて会場のライフプラザマリオに入場した。
選対の宮坂博明本部長は「共田自らが、ほかの陣営に『勝てない』という風潮をつくり、追随を許さなかった」とあいさつ。仁科富士夫下諏訪本部長は「岡谷、下諏訪の安全なまちづくりへ今後の4年間が大事だ」と強調し、全員で万歳三唱をして喜びに浸った。
共田氏は「多くの人の尽力で選挙戦を迎えられた」と振り返り、3期目へ「まずは『泳ぎたくなる諏訪湖の実現』と『若者支援、少子化対策』。頂いたご恩を魂に刻み、責任を果たしていく」と決意を述べていた。
(写真は、左から、再選が決まり、集まった人と握手して喜びを分かち合う毛利氏、支持者らと共に万歳する共田氏)