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諏訪湖花火大会4年ぶり開催へ
2023年1月31日 新型コロナウイルス感染症の影響で中止や分散開催が続いていた諏訪湖祭湖上花火大会について、市や商工会議所、観光協会などでつくる実行委員会は30日、2019年以来4年ぶりに大会形式で実施する方針を了承した。金子ゆかり市長は「4年前に戻すのではなく、新たな魅力のある諏訪湖の花火大会をつくりたい」と述べた。感染症対策や混雑緩和策などの検討を進めた上で、4月に開催要項案を示すという。
新型コロナ感染流行前の19年は、諏訪湖畔に2万5000席を設け、花火約4万発が夜空を彩ったが、20年は中止、21年から分散開催となった。昨年は「The Legacy(レガシー)」と銘打ち、8月1日から15日間、午後8時半から10分間に限って1日約500発を打ち上げた。
実行委員会事務局は本年度、関係部署や実務経験者でつくる「これからの花火を考える会」を2回開催し、新潟県の長岡まつり大花火大会などを視察した。運営体制や感染症対策など、花火大会を再開させた地域と意見を交わした。
ことしは、コロナ前と同じく8月15日を開催日とし、有料桟敷席を設けて一定規模の花火大会とする方針。実行委員会では「分散はコロナ禍の中では評価できるが、やはり諏訪湖の花火はブランドであり文化。できれば開催してほしい」「柳並線やサイクリングロードの開通で環境が変わり、改めて雑踏警備を考えなくては」といった意見が出された。
昨年は新企画として「協賛企業day」やクーポン事業を実施。クーポン事業は協賛企業へ約1万枚を配布し、飲食店や小売店などで81%が換金された。動画配信サイト「ユーチューブ」では、15日間で延べ約2万8000回視聴され、日を追うごとにチャンネル登録者が増えたという。
金子市長は「新型コロナ感染症は5月から5類に移行される。世の中はアフターコロナに変わりつつあり、諏訪湖の盛大な花火を見たいという人も多い。依然として感染者は多く、医療現場は逼迫(ひっぱく)した状況ではあるが、未来に向かって知恵を集めていきたい」と話した。