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貫禄!「ヘラクレス」 世界昆虫館でカブトムシ羽化
2023年1月28日
辰野町荒神山公園内の世界昆虫館で飼われている世界最大のカブトムシ「ヘラクレスオオカブト」の雄の幼虫が、成虫になった。研究員の川島久さん(62)は「子どもたちに見て触れてもらうのが楽しみ」と笑みを浮かべる。
2年半前に卵から育て始めた個体で、成虫を確認したのは23日。ケージの中に入れてあった雑菌除去シートが動いているのを不思議に思い、川島さんがシートを取り出す際に見つけた。同館で羽化するのは昨春以来。
体長14センチで、鋭い大きな顎と全体的に黄色の体が特徴。同館によると、黒色の斑点はだんだんと体全体に広がる。上手に育てると1年弱は生きるという。温度調整しながら飼育していき、冬季休館明けに備えていく。
別個体の雄1匹も同時期に羽化したが、弱っている状況。雌1匹はさなぎで1カ月前後で成虫になるという。川島さんは「人間と一緒で寒さに弱く、この寒波は厳しい。暖かくして見守っていきたい」と話している。
同館は世界各地に生息する甲虫やチョウ、ナナフシ、水生昆虫などの標本を展示するほか、珍しい種類のカブトムシやクワガタを飼っている。今季開館は3月18日(土)に予定する。(写真は成虫になったヘラクレスオオカブト)