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湖面に更なる伝統刻み 3年ぶり清陵高で端艇大会

2022年8月30日

HP220829清陵端艇大会
 諏訪清陵高校のボートのクラスマッチ「端艇大会」が29日、諏訪湖の下諏訪ローイングパークであった。100年以上前から続く伝統行事だが、新型コロナウイルスの影響で開催は3年ぶり。生徒たちは「ソー、キャッチ」の掛け声に合わせてオールをこぎ、白熱するレースを繰り広げた。
 1901(明治31)年に始まり、戦時中に一時中断したものの、現在まで伝統として受け継がれている。同校によると、県内でボートのクラスマッチを行う高校は他にないという。ここ2年間は感染症対策で中止になっていたが、卒業を控える3年生が一度も経験していないことを踏まえ、学友会が主体になって企画した。
 男子、女子、混成の3種目で、いずれもこぎ手4人とコックス(かじ取り)1人乗りのナックルフォア艇で500メートルのタイムを競った。選抜され、夏休み明けから練習に励んできた代表生徒がレースに臨み、湖岸のクラスメートの声援を受けながら力漕(そう)し、ゴールを目指した。
 3年の女子生徒は「湖面がきらきらしていて、こいでいる最中は気持ち良かった。卒業前に貴重な体験ができてうれしい」と話した。
 同校卒業生でもある小口雄策校長は「清陵はボートという存在をとても大切にしている。3年ぶりに実施でき、伝統が再び未来につながっていくと思う」と、生徒の姿に目を細めていた。
 (写真は、ゴールを目指してオールをこぐ生徒たち)