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「岡谷太鼓まつり」3年連続中止 練習、準備不足で苦渋の決断

2022年7月6日

 第53回を迎える市民祭「岡谷太鼓まつり」の主催者会議は5日、市役所で開き、3年連続となる祭りの中止を決めた。長引くコロナ禍に伴う練習や準備不足で、期待に応えられる形で開催できないことが理由。企画委員会を中心に「何とか開催できないか」と、ぎりぎりまで協議を重ねてきたため判断時期がずれ込んだといい、非公開の会議を終えた後、実行委員長でもある今井竜五市長は苦渋の思いをにじませ、「来年こそは、市民に楽しんでもらえる祭りにしたい」と語った。
 会議には岡谷市、岡谷商工会議所、市観光協会、市区長会、企画委の各代表者が出席した。今回の祭りを巡っては、機運を高めようと初のポスターコンテストを実施し、昨年8月からポスター、チラシのデザインになる作品を公募。2月の最終審査を経て最優秀、優秀など各賞が決まっていた。会議の席上では、今回採用されたデザインをそのまま第?回に引き継ぐことも確認した。
 今井市長は終了後の説明で「やるからには全市民が楽しめ、企画委員会の各部会全員が参加できる祭りにしたい思いもある」と吐露。3年連続の中止でモチベーションの維持が懸念されるが、「来年へ関係者が一致団結して準備することで、新たな意欲を生み出していきたい」とした。
 前回、前々回とも歴代ポスターの展示などの代替事業を実施したが、企画委の笠原新太郎委員長は「今回は基本的には祭りをやる方向で動いてきたため、全くの白紙の状態」。祭りをつくる立場の企画委、太鼓の打ち手や踊り手、みこし、長持などの演じ手とも「中止は断腸の思い」と代弁し、「あまり形を変えても、岡谷の太鼓まつりを楽しみに来た方をがっかりさせてしまう。心待ちにしていた方たちには申し訳ない」と語った。
 3年連続の中止を受け、市や商議所など関係機関が連携し、何らかの方法で岡谷太鼓まつりの存在を改めて全国にアピールする方向で調整していく。