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霧ケ峰自然保護センターきょうリニューアル エコツーリズムの拠点に
2022年4月29日
諏訪市郊外の県霧ケ峰自然保護センターがきょう29日、リニューアル開館する。霧ケ峰の自然や歴史などを紹介するパネル展示を充実させ、周辺の草原景観を楽しめる眺望テラスも新設。自然を満喫しながら環境保全にも理解を深めることができるエコツーリズムの拠点として生まれ変わった。
展示は霧ケ峰の歴史や気象、動植物、地質などを解説するパネルを一新し、外来植物や鹿によるニッコウキスゲの食害、森林化に対する取り組みも盛り込んだ。動物の剥製も並べ、手前のモニターに触れるとCG映像や音声で生態が分かるようになっている。
テラスはビーナスライン側に設け、館内と行き来できる休憩スペースとして活用する。改修のコンセプトの一つに掲げていた再生可能エネルギーの導入については、施設の年間電気使用量を賄う太陽光パネルや、断熱性の高いペアガラスなどを取り入れ、施設の「ゼロエネルギー化」実現を目指す。
センターは1973年開館。更なる機能強化を図るため、昨年6月から改修工事をしていた。事業費は約2億円。管理運営は本年度から指定管理者制度を取り入れ、諏訪観光協会が担う。民間のノウハウを生かしたエコツアーや飲食販売の提供などを想定している。
開館に先立ち28日、関係者を招いた内覧会があり、集まった約40人が完成を祝った。諏訪観光協会の佐久秀幸会長は「諏訪湖や温泉と合わせた観光拠点として十分に魅力を発信したい」、県諏訪地域振興局の宮原渉局長は「霧ケ峰の素晴らしさに触れた人が何度も訪れることで、一層の活性化を願う」とそれぞれあいさつした。(写真は展示内容を全面的に一新した館内。手前のモニターで動物の生態などを学べる)