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御湖鶴 世界一に  IWC日本酒部門で最優秀賞

2021年7月2日

御湖鶴世界で頂点210701
 下諏訪町御田町にある諏訪御湖鶴酒造場の純米吟醸酒「御湖鶴純米吟醸山恵錦」が、世界大規模のワイン品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2021」で日本酒部門(サケ部門)の最優秀賞「チャンピオン・サケ」に選ばれた。同酒造場では「通過点と位置付け、これからも大勢に喜ばれる日本酒を造っていく」とする。
 品評会はイギリスで行われ、日本酒部門の計9カテゴリーに401蔵1499銘柄が出品された。山恵錦は5月に日本酒純米吟醸酒部門で最高賞を獲得しており、6月30日にあった審査発表で、全体の頂点となった。
 山恵錦は酒米「山恵錦」を原料米にした市販酒で、販売して2年目。精米歩合50%、アルコール分16度。「フルーティーな味わいと、ほのかな酸味が特徴」といい、同酒造場では食中酒として勧める。
 杜氏(とうじ)を担う竹内重彦常務取締役酒造本部長(49)は「うれしさと驚きとが半々で混乱している。それでも、新生御湖鶴として創業して3年目で、評価されたのは素直に受け止めたい」と話す。
 山恵錦は受賞を切っ掛けに人気が集まり、売り切れになっている。同酒造場では醸造を始め、8月中に新酒を販売する方向で調整しており、4合瓶で4000本を生産する計画だ。
 同酒造場は、磐栄運送(福島県いわき市)が経営。2018年2月、経営破綻した酒造会社の酒造事業を引き継ぎ、「世界品質の日本酒」を目指して工場を建て替え、IoT技術を生かした生産管理に力を入れ、御湖鶴の再生に取り組んでいる。
(写真は、最優秀賞に選ばれた山恵錦を持つ竹内常務取締役酒造本部長)