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下諏訪町木遣保存会 3カ月ぶり全体練習
2020年6月9日
下諏訪町木遣保存会は7日夜、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休止していた毎週日曜日の全体練習を、約3カ月ぶりに再開した。約50人が参加し、会場の諏訪大社下社春宮境内に独特の甲高い声を響き渡らせた。
2022(令和4)年に行われる令和初の御柱祭に向け、「しっかりとした喉をつくろう」と、同会では年明けの1月19日に全体練習をスタートさせたが、新型コロナ感染拡大を受け、2月23日から休止していた。自宅での練習は休止中もそれぞれ行ってきたが、人と一緒に声を出した方が上達が早いとして再開した。
春宮幣拝殿前で古田和人会長があいさつした後、会員たちはマスクを着用したまま、向き合わないよう横並びになって2㍍程度の間隔を保ち、神楽殿を背に神社の森に向けて、「お願いだー」と声を張り上げた。
下諏訪北小学校5年生の山田知花さん(11)は、「マスクを着けていると声を出しづらいし、高い声が出ない」と話しながらも、仲間との久しぶりの練習に一生懸命取り組んでいた。子どもは午後7時、大人は同20分から分散し、それぞれ20分間ずつ、マスク着用や社会的間隔を保つなどの感染防止を図りながら継続する。
全体練習のほか、毎日午後6時から9時まで、希望者が自主的に行っている個人練習も再開。古田会長は「当面、木やりを聞いてもらえるイベントはないが、来年予定している御柱御用材伐採に向けて練習を重ね、素晴らしい木やりを氏子の皆さんに聞かせたい」と話し、心を一つにした木やりを、少しでも早く届けられることを願っていた。
(写真は、マスクを着けたまま神社の森に向けて木やりを鳴く子どもたち)