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シルクスイート給食に登場 地産地消拡大へ期待高く
2020年1月28日
岡谷に縁がある「シルク」の名前に着目し、岡谷市内で特産化が模索されるサツマ芋「シルクスイート」。子どもたちにも芋について知ってもらおうと、市は今月から学校給食で提供を始めた。市学校栄養士会の協力で、2月までに6小中学校で登場する予定。市農林水産課は「子どもや親に知ってもらうことが、栽培や消費につながれば」と話す。
同課によると、シルクスイートは群馬県の業者が開発した比較的新しい品種。名前の通り、絹のように滑らかな食感と強い甘味が特徴という。2016年からクリーンポンプ(川岸東2)の武井茂夫社長らが栽培を始め、18年には和洋菓子製造・販売のヌーベル梅林堂(本社・本町)が芋を使った商品を発表するなど普及が進む。
市は17年度から、農作物を直売所に出荷する個人や団体に苗を提供し、栽培してもらう取り組みを開始。収穫した一部を市が受け取り、普及活動に活用してきた。初年度は5団体が苗600本ほどを育てただけだったが、本年度は36の個人と団体に約2千本を配布。収穫量は約千㌔まで増え、市には約100㌔が届いたという。
上の原小には既に、横川区の有志でつくる「横川里山の会」が児童と育てた芋を提供。市はおいしさを知ってもらうだけでなく、給食便りなどで保護者に芋について伝える機会にもなっていると捉え、収穫量の増加分を充ててほかの学校でも提供することにした。
湊小ではこのほど、給食にシルクスイートを使ったスイートポテトが登場。6年生(20人)の教室ではデザートに味わって素朴な甘さに笑顔を見せ、校内放送で芋の特徴などが紹介されると「そうなんだ」と反応する様子もあった。児童の一人は「軟らかくて、ふかふかしていた。3年生の時は蚕を飼っていたから、シルクの名前に思い入れがあっていい」と話していた。
収穫量などにもよるが、給食での提供を続ける意向。市農林水産課の担当者は「継続的に提供できる仕組みづくりについて検討していきたい」とし、「まずは周知から始め、ゆくゆくは遊休荒廃農地を活用して育てるといった動きにつながっていけば」と話す。
(写真は、湊小の給食に登場したスイートポテト)