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辰野町の仮面土偶「ほっこり」ちゃん 完成の着ぐるみ披露

2019年12月5日

仮面土偶着ぐるみ披露ネット用
 辰野町新町泉水で出土した県宝「仮面土偶」の着ぐるみが完成し4日、製作したたつの芸術村事業の実行委員らが、出土近くの新町保育園でお披露目した。仮面を外し、かわいらしい「素顔」をのぞかせた2頭身。各種施設や催しなどに出掛け、PRに役立てる。
 一般公募し10月に決まったキャラクターデザインを基に作った。黄色をベースに縄文服をまとい、愛称「日本のへそ土偶 縄文の母 ほっこり」に象徴される母親の姿をした仮面土偶のへそに、「日本の中心(へそ)辰野町」を重ねて大きなへそもポイントにした。
 園児約65人を前に、仮面土偶を所蔵する辰野美術館の学芸員が「4000年前(縄文時代後期)の人が粘土で作った人形で、丈夫な子どもを産むお母さんの姿」などと紹介。園児たちが「ほっこりちゃ〜ん」と声をそろえると、着ぐるみが登場し「わあ、かわいい」と歓声を上げた。
 年明けには千曲市で開催中の土偶展などへ出張予定。製作費98万円の一部に県元気づくり支援金を受けた。待望の完成に森本健一会長は「幅広く愛される活用を図り、縄文以来の歴史の町のイメージと共に縄文造形の魅力を町内外へ伝えていきたい」と話した。
 着ぐるみは使用要綱に基づき無料で貸し出す。問い合わせなどは館内の実行委(電0266・43・0753)へ。
(写真は、完成した仮面土偶の着ぐるみを新町保園児の前で披露)