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藤井フミヤ展 ハーモ美術館で開幕

2019年10月25日

藤井フミヤ展1
 ミュージシャンとして活躍する藤井フミヤさんの絵画を一堂に集めた「藤井フミヤ展 多様な想像新世界」=市民新聞グループ(7紙)など後援=が24日、下諏訪町の諏訪湖畔にあるハーモ美術館(関たか子館長)で開幕した。初日は開館と同時に50人を超えるファンが詰め掛け、さまざまな手法で表現された藤井さんのアートの世界に浸った。
 1993年にコンピューター・グラフィックス(CG)で画家としてデビューした藤井さんが、2003年以来16年ぶりに開く個展。8月の東京展に続き全国2会場目で、初期のCGから油彩や水彩画、切り絵、ペン画などアナログ的手法で表現された近作まで、未公開の6点を含む63点を展示した。
 女性をモチーフにした作品が9割を占めるものの、手法は1人の作家が制作したとは思えないほど多彩。ボールペンの線を無数に集積させたり、市販の小さなシールをアクリル板の上に数え切れないほど貼り合わせたり、腐食させた針金を折り曲げたりして、自由な発想で表現を楽しんでいる。
 手法や技術にとらわれない藤井さんの感性豊かなアートについて関館長は、同館が多数収蔵するアンリ・ルソーなどの素朴派に通じていると評価。東京展も鑑賞したという岡谷市の40歳代女性は、「ここまで究めていることに驚いた。絵を見ていると、何時間もかけて制作している本人の姿が浮かんでくるようだ」と感動していた。
 入場料は一般・大学生800円。県内で発生した台風19号の被害を受け、藤井さんの意思で小中高生は本来400円のところ無料とした。また、個展に合わせて販売している画集などの売り上げの一部も、日赤県支部を通じて被災地へ寄付する。常設展との共通入館料は一般・大学生1500円、小中高生500円。
 11月24日(日)まで。午前9時〜午後5時。11月9日(土)は同展の鑑賞ができない。問い合わせは同館(電28・3636)へ。
(写真は、多彩な表現の作品が楽しめる藤井フミヤ展)