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秋深まる八島 草紅葉が見頃
2019年10月3日
下諏訪町の八島湿原で、草紅葉が見頃を迎えている。日差しが伸びると一面に広がる茶褐色が際立ち、訪れた人の目を引く。2日は晴れ間がのぞき、県内外の行楽客が、秋深まる標高1600㍍の高層湿原を散策していた。
草紅葉は、秋の湿原の見どころの一つ。イネ科やカヤツリグサ科の植物などが枯れ、日に日に色濃くなっており、八島ビジターセンターあざみ館によると、今月中旬には最盛期を迎え、下旬までは楽しめる。
この日も、多くの行楽客が湿原を囲む木道を行き来した。お気に入りの場所を見つけると写真に収めたり、木道沿いの山小屋付近で昼食を取ったり、ゆったりとした時間を満喫し、下諏訪の手付かずの自然に触れた。
群馬県高崎市の武田明夫さん(49)美奈子さん(47)夫妻は、八島の景色を本で見たのを切っ掛けに初めて訪れた。「ガイドブックより、実際に見た方がいい。迫力もあってきれい」と話し、湿原一周へ歩みを進めた。
最近の最低気温は10度前後といい、同センターは「草紅葉を楽しみに週末は特に多くの人が訪れる。更に冷え込みが強くなると、色が濃くなって、ワインレッドのような色になる」とし、来場を呼び掛けている。
湿原は国の天然記念物。木道が整備され、一周3・7㌔を歩くことができる。同センターは11月4日(月=振替休日)を最終日に、冬期閉館する。問い合わせは同センター(電52・7000)へ。
(写真は、木道を歩きながら湿原の草紅葉を眺める行楽客。湿原の中は茶褐色に色づいている)