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戦国時代の光景再現 信玄狼煙諏訪盆地40分でつなぐ

2019年9月2日

狼煙リレー190831 のコピー 
 下伊那から諏訪地域をつなぐ第12回「武田信玄狼煙(のろし)リレー」が31日開かれ、諏訪地域でも幾つかの山城跡などから煙が上がり、戦国時代を思い起こさせる光景が再現された。諏訪湖周と茅野市の計12カ所を結び、富士見町の狼煙は山梨県北杜市でも確認された。関係者たちは、信玄生誕500周年の2021年に県内と山梨県を同じ日につなぐリレーを目指していて、実現へ向けて期待を膨らませた。
 諏訪地域のリレーは午前11時、下諏訪町小湯の上の桜ケ城跡からスタート。岡谷市湊の小坂城跡火燈(ひとぼし)山、諏訪市内の大見山、有賀城跡、高嶋城跡地、大熊城址、桑原城址、武居城跡の順に諏訪盆地をジグザグにリレー。茅野市内では新たに加わった上原城跡と鬼場城跡を結び、小泉山から富士見町の富士見高原リゾート内の鼻戸屋狼煙台跡まで約40分でつないだ。
 高嶋城跡では山の手歴史を語り継ぐ会(石澤慶介会長)や近隣住民ら約30人が桜ケ丘の畑跡に集まった。狼煙台はドラム缶の上へ、煙突代わりに丸めたトタン板を載せた特製。周辺には横断幕も張った。
 11時2分、岡谷市湊方面の煙を確認。8分、ほぼ正面に位置する有賀城跡から煙が見えるとまきに点火し、カイズカイブキやコウヤマキの葉を混ぜて白煙を高くたなびかせた。横風で煙が見えにくい状況の中、18分にはリレー先の湖南大熊城址の狼煙を見つけ、参加者たちから「つながった」と笑顔がこぼれた。
 石澤会長(80)は「火が弱まり、煙がうまく上がらず、てこずった。リレーの一翼が担えて良かった。文化を引き継ぐためにも、子どもたちが参加してくれたらありがたい」と話した。
 この日は午前10時から、下伊那の根羽村を皮切りに上伊那まで狼煙リレーが北上した。諏訪地域を加えた17市町村の47カ所で狼煙がたなびいた。
(写真は、有賀城跡の煙を確認して狼煙を上げる山の手の住民たち)