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岡谷太鼓まつり 50周年の節目の舞台豪壮に

2019年8月15日

190814太鼓まつりアタマ
 岡谷市の市民祭、第50回「岡谷太鼓まつり」は14日、本祭りを行い、豪壮な鼓動に包まれた2日間は大団円を迎えた。岡谷太鼓保存会は「300人揃(そろ)い打ち」で、約2年間かけて完成させた50周年記念曲「脈々」をお披露目。先人が築き上げてきた岡谷太鼓の伝統技術に、これまでにない要素を加えた鼓曲で会場を埋めた観衆を魅了し、新時代の幕開けを予感させた。
 記念曲を巡っては、保存会が2017年5月に選考会を実施。合同を含む12団体が出場し、審査の結果、信濃神龍会が作調した「脈々」が栄誉をつかんだ。揃い打ちで取り上げられる鼓曲は保存会で「既存曲」と呼ばれ、今後も打ち継がれていくことになる。
 300人で打つことを考えて前半は基礎的なことをメインとし、後半は技術が要求される要素を組み込みつつ、1人の打ち手が2張りの太鼓を扱うという新たな試みを入れた。
 企画ステージのテーマは「脈々と築く」。打ち手は先人の思いを継ぎ、技を磨き、更に飛躍していく誓いを胸にばちを振るった。「脈々」では、1人で2張りの太鼓を扱う局面に入ると盛り上がりは最高潮に達し、打ち上げると会場は喝采に包まれた。
 大舞台を終え、信濃神龍会代表の高宮翔さん(長地柴宮)は「ほかのチームの皆さんの努力で、心を一つにたたくことができた。まだまだ発展途上だが、更に良い演奏を披露できるようにしたい」と声を弾ませ、保存会の代表者部会長、藤森聡さん(長地御所)は「新しい岡谷太鼓がスタートを切った。変わらないもの、変わるべきものを考えながら時代にマッチした形で伝統を守っていきたい」と話していた。
(写真は、新たな時代の幕開けを感じさせた50周年記念曲「脈々」を打つ岡谷太鼓保存会=13日夜の企画ステージ「脈々と築く」)