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令和の大祭へ始動 東俣国有林で下社仮見立て

2019年5月10日

秋一
 2022(令和4)年の諏訪大社下社御柱祭御用材の仮見立てが9日、下諏訪町の東俣国有林内であった。岡谷市、下諏訪町、諏訪市上諏訪地区の氏子ら約350人が入山。秋宮と春宮の候補木計8本を決め、3年後の大祭へ奥山に前奏曲がこだました。
 大社神職と大総代は慣例で、下諏訪町萩倉の斧立社(よきたてしゃ)に立ち寄って安全祈願し、出発式会場の八島湿原駐車場に向かった。出発式で、北島和孝宮司は「全ての祭りを健康で、笑顔で乗り越えてもらいたい」とあいさつした。下諏訪町木遣保存会が木やりを鳴き、入山した。
 一行は県道八島高原線を下り、各候補木を検分した。慣例で最初に仮見立てをする春宮一のモミの大木を前に、北島宮司は「候補木にしてもよろしいでしょうか」と諮り、氏子たちは「異議なし」「よし」と応じた。 木札を掛けると、木やりに続き「よいさ、よいさ」と掛け声が響いていた。
 最も太い秋宮一の候補木は目通り周囲3・62メートルで、最近5回の中で一番大きな柱。山出しを担当する下諏訪町の古田和人町木遣保存会長(72)は「いい柱で、気持ちが高まってきた。太い柱を曳くことになる。木やりで氏子の気持ちを一つにできるように、練習を続けていく」と意気込んだ。
 下社の仮見立ては、諏訪大社御柱の一連の始まりの神事。20年には本見立て、21年伐採と続く。下社三地区連絡会議の北村卓也会長(65)は「事故なく安全で素晴らしい祭りにしたい」と話した。 
 (写真は秋宮一の候補木を前に木やりを鳴く下諏訪町木遣保存会会員=下諏訪町の東俣国有林で)