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今季の御神渡り 氷も期待も薄く
2019年2月4日 御神渡(おみわた)りの監視を続ける諏訪市小和田の八剱神社の関係者は節分の3日早朝、朝の監視活動に一区切りを付けると決めた。2季連続の出現が期待されたが、諏訪湖は一部薄氷が張るものの沖は波打つ状態。宮坂清宮司(68)は「ことしは『明けの海』という心積もりで過ごし、春を迎えたいと思う」と語った。
長野地方気象台によると、ことし諏訪市の最低気温は、10日の氷点下9・5度。御神渡りの出現に必要とされる氷点下10度に迫ったが、後日は氷点下2・9度と気温が上がった。本格的に監視活動を始めた「小寒」の1月6日以降、厳しく冷え込む日が続かず、全面結氷には至らなかった。
この日は宮坂宮司と宮坂平馬大総代(65)ら15人以上の総代が参加。観測地点の舟渡川河口で状況を確認したが、諏訪湖は沖合約50㍍まで薄氷が張る程度にとどまった。宮坂宮司は「平成に入ってから、神渡りが減った。地球温暖化の影響を感じる。波とカモを眺めた1カ月だった」と振り返った。
昨年2月に大総代に就き、初めて監視を行った宮坂大総代は「見ることができず残念。任期が残り2年なので、その間になんとか出現してほしい」と話した。
今後は23日(土)に八剱神社で注進奉告式を行い、結果を神前に奉告する。(写真は、一区切りとなった御神渡りの監視。波打つ沖を見つめる宮坂宮司)