NEWS
地中熱導入促進 諏訪市の取り組み 新エネ大賞で特別賞に
2018年12月22日
新エネルギーの導入促進に向けた「新エネ大賞」(新エネルギー財団主催)で、「市地中熱利用潜在量マップ」の作製などを通じた諏訪市の取り組みが、本年度の審査委員長特別賞を受賞した。地中熱利用の効率を視覚化したことで、イニシャルコストの抑制や地中熱の導入促進を図ったことが評価された。
市では2013年に、エネルギーの地産地消と地球温暖化対策に向け、地中熱関連の事業に着手。市内の家庭や事業所への地中熱利用システムの導入を目標に、普及啓発活動を続け、16年度からは一般家庭向けの補助制度も設けている。
マップは、東京都の調査会社「八千代エンジニアリング」の協力で15年度に作製。地中熱利用の効率を暖房と冷房別に数値化し、標高800㍍以下の市内平地部について、地中熱をどれだけ効率的に利用できるかを表す「潜在量」を色で示した。
市によると、地中熱を導入する場合は通常、導入の可否を判断する事前調査が必要だが、マップを代替的に活用できるため初期投資を抑えられるという。市内では、3軒の一般家庭が地中熱を導入しているほか、市美術館や諏訪赤十字病院でも採用されている。
審査員特別賞は、経済産業大臣賞、資源エネルギー庁長官賞に次ぐ賞で、八千代エンジニアリングと連名で受ける。表彰式は1月30日(水)に、都内で開かれる予定。金子ゆかり市長は「市の自然エネルギーの取り組みを広くPRできる」と期待している。
(写真は特別賞受賞の理由の一つとなった「地中熱利用潜在量マップ」