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絵画キルト大賞 入賞、入選38点決まる
2018年11月21日 諏訪市原田泰治美術館は20日、原田さんの絵画をモチーフにしたキルト作品を公募する第14回「絵画キルト大賞」の入賞、入選作品38点を発表した。最優秀賞は、「ふるさとの思い出」を題材にした山本俊子さん(埼玉県)、優秀賞は「モモの花」をキルトで描いた小宮山真由美さん(岡谷市)の作品に決まった。
絵画キルトは、さまざまな色や質感の布で絵を描くパッチワーク技法。同館では「原田さんの絵をキルトにしてみたい」との愛好家からの声を受けて同コンテストを始め、原田さんの絵やイラストなどを題材にした作品が、毎回全国から集まる。
作品の公募は、2016年以来2年ぶり。近年、制作に1年以上かける大作が増えてきたことから、余裕を持って作品に取り組んでもらえるよう配慮したところ、前回を大きく上回る92点が全国から集まった。
審査は、原田さんとキルト作家の小関鈴子さん(東京都)、宮内恵子さん(長野市)が行い、テクニックや仕上がり具合などを総合的に評価し、過去最多となる38点を選んだ。諏訪地域からは、4点が入賞、8点が入選した。
最優秀賞の山本さんは、過去にも同大賞で入選に5回、入賞に1回選ばれている常連。下伊那地方のレンゲ畑を描いた絵をモチーフに、一つ一つの花を丁寧にキルティングで表現するなどし、8回目の挑戦で最高賞に輝いた。入賞はこのほか、下諏訪町の浜尚子さんが挿絵・イラスト部門賞、茅野市の秋田雅子さんが原田泰治賞、諏訪市の加藤節子さんが宮内恵子賞に選ばれた。
各入賞、入選作品は、同美術館で来年1月17日から4月14日まで開く「絵画キルト展」で、原田さんの原画と共に展示する。原田さんは「地元からの作品が、たくさん入選してうれしい。絵の色に合う糸と布を選び、一針ずつ作り上げていく技術の細かさは、海外でも驚かれると思う。日本の風景や伝統を広く伝えるために、巡回展や海外での展示もやってみたい」と話した。(写真は最優秀作品を講評する原田さん)