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刊本作品のカードプレゼント
2018年9月29日
刊本作品のカードプレゼント
読み語り会浸透へ企画
イルフ童画館
イルフ童画館は、おおむね月1回のペースで開いている、岡谷市出身の童画家、武井武雄の刊本作品の読み語り会を浸透させようと、作品を題材にしたカードをプレゼントする取り組みを始めた。武井が生涯を懸け全139作品を世に出した刊本は、それまでの常識の中では考えられなかった素材や技術を採用したことばかりに注目が集まりがちだが、「武井が考え抜いた内容にももっと着目して楽しんでもらいたい」として、同会の参加者増につなげたい意向だ。
カードは、コート紙を使った名刺サイズ。表面に作品をプリントし、裏面に作品名や制作年、解説などを記載した。5月から読み語り会の参加者を対象にプレゼントを始め、9月までの3回で3作品ずつ、計9枚を進呈。既に好評の声も聞かれるという。
読み語り会は、日頃はガラスケースに入れられて元来の「読む」機会がなかった刊本を楽しんでもらおうと2011年5月にスタートした。「参加すれば感動し、内容にも必ず満足してもらえていた」という一方、日程が固定されていないことなどから定着しなかった。
参加者も減る中、ことし5月に迎えた第40回の節目を前に、職員らが新たな取り組みで形を変えようと思案。国土交通省などが、管理するダムを訪問した際に配布している「ダムカード」にヒントを得て、カードを集める楽しみを新たな趣向として取り入れることにした。
会では学芸員の読み語りに加え、刊本を手に取って読むこともできる。学芸員は「年齢や性別を問わず、刊本や武井先生を知らなかった方にも満足していただける内容」と語り、「カードで刊本作品を手元にも残して、堪能してもらえたら」と期待を寄せる。
次回の読み語り会は、11月4日(日)午前10時半から行う予定。
写真=読み語り会を浸透させようとプレゼントする作品を題材にしたカード